うぺぽのぶどう

長野県への移住と新規就農について。その他、あれこれ日常の事を綴っていきます。

これまでのこと⑨

お尻の痛みもだいぶ引いてきた2020年9月

 

ブドウ×ワイン学校でのノートを見返し、ため息をこぼす。

理由は前期最後、日本ワイン界ご意見番の講義内容のせいだ。

 

これまでの自分は日本ワイン会重鎮(ブドウ×ワイン学校理事長)の

「小規模ワイナリーで夫婦二人普通に暮らしていける」

と言う言葉に希望を抱き猛進してきた。

しかし、ご意見番の講義では...

・ワイナリーが飽和状態で新規の入る余地がない

・ワインにストーリーがないと売れない

・小規模でもはっきりとしたキャラを出さないと厳しい時代 云々

 

重鎮は、ワイナリーを集積しテーマパークのようにしたいとも語っていた、

片やご意見番は、飽和状態だからここじゃムリだよと言う。

理事長と講師で考えが違うのはちょっとアレじゃないか。

今思い返してもムカムカしてくる。

当時も相当頭にきたのだろう、字は荒れ、ノートも途中から書いていない。

 

そこで切り替えの早い自分は、学校の後期がまだ残っているにも関わらず、スッパリとワインを捨て生食用ブドウ一本でいく決意をする。

正直言ってワインの美味しさがわからないし...(ウェルチのが美味いし)

生食用ブドウなら子供からお年寄りまで食べれるし!

 

そうと決まれば即座に動き出す。

長野県内の就農支援センターへ片っ端から連絡を入れ、新規就農者の募集状況を確認。

そして長野地域管轄のコーディネーターの方と出会い。

農業大学校での農業体験の提案を受ける。

 

――――――

 

あのジジイ(理事長)の言葉を鵜呑みにしなければ、

遠回りすることもなかったけれど。

毎週末長野に通うという非日常感と、

学校で出来た友人たちとの繋がりの価値は大きい。

それに、残りの講義内容も土壌学や苗木作り、経営からクラウドファンディングまで、生食用ブドウでも活用できる内容は多々ある。

せっかく高い授業料を払っているのだから、

利用できるところは徹底的に利用してやる!

覚えてろよ、ジジイ!

 

尻の痛みも忘れ、ひとり熱くなる秋の夜であった。